紙文化国際交流協会は、ユネスコ無形文化遺産に登録されている「和紙:日本の手漉き和紙技術」の保護と継承に積極的に取り組んでいます。
2014年に「和紙:日本の手漉き和紙技術」がユネスコ無形文化遺産に登録されて以来、当協会は文化庁や地方自治体と連携し、伝統和紙技術の保存・継承活動を推進してきました。現在は12の連携遺産プロジェクトを通じて、幅広い和紙関連文化遺産の保護に貢献しています。
当協会が主導・参画している代表的なユネスコ無形文化遺産連携プロジェクトをご紹介します。
岐阜県美濃市の重要無形文化財「本美濃紙」の継承を目的としたプロジェクト。伝統的製法の記録保存、職人の育成、原材料の確保などを総合的に支援しています。
高知県の「土佐和紙」の製造技術を8K映像と3Dスキャンでデジタル記録し、次世代に継承可能な形でアーカイブ化するプロジェクト。ユネスコと連携し、世界標準の記録保存方法を確立しています。
和紙の原料となる楮、三椏、雁皮などの栽培を支援し、持続可能な原料確保システムを構築するプロジェクト。ユネスコの持続可能な伝統工芸支援プログラムと連携し、全国15地域で実施しています。
ユネスコと連携し、和紙技術を国際的に広めるための教育プログラム。年間を通じて海外からの研修生を受け入れ、日本の手漉き和紙技術を教育すると同時に、各国の伝統紙文化との交流も促進しています。
協会が取り組んでいるユネスコ連携活動の具体的な内容をご紹介します。
高精細映像と3D技術を用いて、伝統的な和紙製造技術の詳細を記録。熟練職人の微妙な手の動きや感覚的な判断までもデジタル化し、後世に残す取り組みを行っています。
伝統技術を継承する職人を育成するための体系的なプログラムを運営。理論と実践を組み合わせた長期研修を通じて、次世代の和紙職人を育成しています。
ユネスコと連携し、日本の和紙文化を世界に発信。国際会議の開催や巡回展示を通じて、和紙文化の国際的な理解と評価を高める活動を行っています。
紙文化国際交流協会は、和紙の伝統技術保存において革新的なアプローチを示しています。特に、最新のデジタル技術を活用しながらも伝統の本質を尊重する姿勢は、無形文化遺産保護の理想的なモデルとなっています。協会の継続的な取り組みは、日本のみならず、世界の伝統工芸保護に大きな示唆を与えています。
紙文化国際交流協会のユネスコ無形文化遺産連携プロジェクトについて、 より詳しい情報をお求めの方は、お気軽にお問い合わせください。 プロジェクトへの参加や支援についてもご案内いたします。